つばさの軌跡

京大卒。新卒の2018年春、鳥取県智頭町に移住し、社員2名の林業会社に就職。林業家を志す。働くこと、食べること、寝ること、話すこと、住むこと...。自分の人生の時間を分けることなく、暮らしの所作、その一つ一つに丁寧に向き合って、精一杯生き抜くことが目標。

僕の好きなアーティスト【高橋優】

 

「高橋優」

 

好きなアーティストを聞かれたら、迷わずそう答えます。

この方の歌で、僕は一回救われたので、紹介したいです。

 

もうメジャーになったと思うけれど。

ピンと来ない方は、ダイハツのCMなら聞いたことあるでしょうか。

 


ダイハツ cm ポスト 篇 山﨑賢人

 

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この方です。

 

 

僕が初めて知ったのは。遅いんですよね。去年の秋頃。

先のCMでは聞いたことはあったけれど、それ以外は恥ずかしながら知らなくて。

 

そのときは、休学してインターンをしていて、毎日仕事ばかりすることが多くて。

それから、都内で小さいながらも、自分ひとりで企画から準備、当日運営まで、

全部を取りまとめるイベントの1週間前ぐらいで。

集客も大変だし、打ち合わせも思うように進まないし、

日中ずっと仕事して、夜も帰って家でカタカタと広報を続けてたんです。

 

泣き言を言うようだけれど、プレッシャーでずっと心が休まらなくて、

全部投げ出してやめたいなと、ふと心の中に浮かんできてしまって。

それを、一生懸命かき消しながら、手を動かす日が続いていて。

 

夜、家でも疲れてきっていたけれど、どうにか進めなきゃいけなくて、

眠気覚ましに、テレビをつけてみたんです。

 

そこでたまたま見たのが、「A-studio」で高橋優さんが出演していた回。

番組も終盤で、トークの後に歌を歌うということで、

聞こえてきたのが、『BEAUTIFUL』でした。

 


高橋優 「BEAUTIFUL」リリックビデオ

 

ひとりで見てて、心に染みてきて、泣きそうになった。

もう、画面から張りつくように聴き入り、

聴き終わったら、Youtubeを開いて、同じ曲を探し始めた。

 

今にも泣き出しそうな心が、聞いているうちに静まってきて。

まるで、あたたかい何かが、心を傷ごと包んでくれる気がした。

それから、自然と「あと少しだけ、やりきろう」と感じた。

この歌があったから、イベントもやりきることができたと思う。 

 

誰かの歌で、ここまで感動することはなかった。

誰かの歌で、ここまで力をもらうことはなかった。

 

まっすぐな言葉を、まっすぐな心で歌う

 

ここから、高橋優さんを知って、ずっと聞くようになった。

この方のプロフィールや、性格はほとんど知らないのだけれど。

(あまりアーティストの方の生い立ちは、知りたくない方なようで)

 

けれど、歌を聞いてて感じるのは、

「この人は、みんなが笑うような綺麗事も、笑われると知りながら信じていて、

同じように笑われて傷つく人を勇気づけようとする心の優しい人なんだろうな」

ということ。

 

「明日はきっといい日になる」とか

「この世界の共通言語は英語じゃなくて笑顔だと思う」とか

「君は美しい」とか。

 

すごくまっすぐで、すごく簡単で、

心がこもっていないと、他人事のように聞こえてしまう、紙一重の言葉を、

その言葉の通り、まっすぐに、相手の心に向き合って歌うんだなあと。

だからこそ、まっすぐな言葉が、まっすぐ心に届くんだと思います。

 

この、まっすぐさが、僕は好きです。 

 

 

せっかくなので、僕の気に入った歌、3つを。

よければ、聞いてみてください。きっと心があたたかくなります。

 


高橋優 「福笑い」

「憎しみが入る隙もないくらい笑い声が響く世界ならいいのに」

 


高橋優 「BEAUTIFUL」リリックビデオ

「ここまで来れたことが素晴らしいよ」「君は美しい」

 


高橋優初監督MV作品「明日はきっといい日になる」オモクリ監督エディットバージョン(Short size)

「思い通りの人生じゃないとしてもそれも幸せと選ぶことはできる」

 

 

みなさんの好きなアーティストは、誰ですか?

 

つばさ

「地方」イメージで語らない。自分の目で見て、頭で考える。

  

前回のブログで、就活で思ったこととともに、

「地方」に興味を持った経緯を書きました(↓)

tsubasakato.hatenablog.com

 

「地方」というイメージに惹かれてはいないか

 

でも、いろんな人に会っていると、よく聞かれるのが、

「なんで地方に興味があるの?」ということ。

 

そこで、「いや、東京には行きたくなくて」という話をしても、

自分自身、全然楽しくない。

「え、消去法なの?」って感じ。

 

地方に興味はあるのだけれど、

「地方の魅力ってなに?」と聞かれるとわからない。

地方だけじゃなくて、18年間育った長野市も、

高校生までいただけで、そのときは学校と家の往復。

長野市の良さや問題点なんて、考えても出てこない。

 

じゃあ、僕は地方になにを期待しているか。

思いついたらシンプルで、つまりは「地方へのイメージ」だと思った。

 

東京は、騒々しくて、慌しくて、人が使い捨てにされていそう。

地方は、人が温かくて、穏やかで、一人一人が大切にされていそう。

 

こんなイメージだろうか。

 

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長野駅前。割と街中。向かいのビルにはドンキがある。外国人もよく見かける。「長野」感はないかなぁ。。

 

「地方イメージ」からの脱却

 

「地方に興味ある」という理由が、「地方へのイメージ」だとわかったら、

「地方」と「都会」は別にどうでも良くなった。

 

「東京は人間関係が希薄で」と言っても、

実際、東京に住んだことあるわけじゃないし、

長野市の人間関係が、濃くてあたたかかったかと言われると、そうも思えない。

東京で、濃く楽しい人間関係を築いている人もいるだろう。

 

だとしたら、「地方」と「都会」の違いは何か。

そもそも、「地方」とはどんな場所を指すのか。

自分が「地方」に行くならば、そこで何を目的に、何を解決するのか。

 

そんな問いがたくさん出てきて、

「地方」や「都会」という言葉を曖昧に使っていたのだなと感じた。

 

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地方の住宅街に、あたたかさはあるのか。

 

だからこそ、それらの言葉に囚われすぎることなく、

もっとそこに住む人々の暮らしや思い、食、文化、産業、行政など、

「地方」という言葉では一般化しえないものに目を向けるようになった。

「あたたかい人間関係」が残る「イメージとしての地方」よりも、

もっと深く、具体的なものを、探すようになった。

 

「地方だから」「都会だから」というのは、あまりにも一般化しているし、

「あたたかい人間関係」は、そもそも場所に求めてはいけない。

というのも、いま思うことだ。

どこにいても、人間関係は求めるものでなく、自分から築くものだと思った。

 

 

誤解して欲しくないのは、

イメージで興味を持つことを否定しているわけではないこと。

それは、新しい世界を知るための一歩だと思う。

書いたように僕自身、「地方イメージ」なんかで、動き出していたことが多い。

けれど、興味を持ったものの実態が、どうであるかを見極め続けなければ、

自分自身が、誤解したまま進んでいくことになるかもしれない。

 

「地方に興味がある」という人は、

もっと具体的に「地方の何に興味があるのか」を考えてみると、

もっとやりたいことが明確になるかもしれないなぁと。

 

 

つばさ

就活をしていて思ったこと。

 

大学3回生の夏。

企業のサマーインターンに参加していた。

「就活」初めの一歩。

 

このときは、「働く」ことを自分でイメージできるようになりたくて、

あとは自分の役割が明確に分かる規模で働きたくて、

ベンチャー企業インターンを探していた。

 

でも、秋になって思ったのが、

「そもそも、なんで僕は都会へ行こうと思っているのか」

 

というのも、僕は都会への苦手意識が高校生のときから強くて、

それは、人混みや、ビル街や、満員電車や、慌ただしい雰囲気や。

そのほとんどが、先入観だったのだけど、

でも、それが嫌で、受験は東京の大学を志望しなかった。

結局、京都へ来てみたら、京都も人が多くて、

「ああ、そうなんだ」と思ったのだけど、それは置いておいて。

 

大学へ行って、大阪や東京へ実際に行くこともあったけど、

やっぱり好きになれなかった。

ひとえに、頭の中を埋め尽くす音と、ビルに覆い尽くされた空の狭さで。

 

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見上げた空が狭いのが、すごく圧迫感に感じる。 

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結局京都も人が多かったのだけれど、建物が低くて鴨川があるから好き。

 

にも関わらず、就職となったら都会へ行くのはなぜか。

いや、都会を狙ってたわけではないけれど、

エントリーする企業がほぼ、東京か大阪にあり、

 

「こんなにも企業は都会に集中しているのか」

 

と驚いた。

そこで、長野へ帰るなら、どんな仕事があるんだろうと思って、

リクナビで、「勤務地:長野」と調べて、また驚いた。

 

出てきた仕事は、

地銀、精密機械、福祉介護、住宅、食品。

あとは、サイトじゃ出てこないけど、公務員か。

 

すごく限られた職種ばかりで、

あとは、都会の企業よりも見せ方が上手じゃなくて、

そのときは、あまりワクワクしなかった。

「長野に戻るなら、この仕事をしなきゃいけないのか」と

あまりよく思わなかった。

もちろん、これも外側から見た偏見で、失礼な話だけれど。

 

でもやっぱり、都会で働くことから、別の選択肢を探したくて、

地方でワクワクしながら働きたいと、

実際に地方で働いている人に会いに行くようになった。

 

いまになって、勘違いをしていたなと思うのは、

3回生の夏にインターンをする企業など、

都会にある企業が集中するのは当たり前で、

実際は都会以外にも選択肢がたくさんあること。

東京の企業は、全体の15%ほどらしい。

 

あとは、長野や地方でも、リクナビに出ていないだけで、

デザイナーやライターや、あるいは会社員でも、

楽しく生きている人はいて、

「地方だからワクワクしない」は、全くの間違いだということ。

やっぱりそれは、自分次第だ。

 

こんな当たり前かもしれないことも、何年か経ってわかった。

 

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最初は、

「地方に興味のある学生」について書こうと思ったのだけれど、

自分の経験を書くだけで長くなってしまったので、今日はここまで。

 

次回は、「『地方』ってなに?」という話をしますので、

乞うご期待。

 

つばさ