勇気をくれる人に、会ってきました
神奈川県の最西端、山北町へ行ってきました。
静岡と山梨の県境、約90%の土地が山岳地帯の山あいの町。
人に会ってきました。
志を持つ女の人がいるのです。
島崎薫さん。
僕と同年代ながら、
自分で牛を飼って、牧場を開くことを志しています。
放牧予定地を案内してくれる島崎さん。遠くには相模湾まで見渡せる。
初めて会ったのは、去年の5月。東北で。
岩手県岩泉町に、「なかほら牧場」という素晴らしい牧場があるのですが、
そこの取材に行ったときに、島崎さんはスタッフとして働いていました。
(「なかほら牧場」の紹介も、また今度書こうと。)
出会って、衝撃を受けたのをずっと覚えています。
そのときから、「自分の牧場を開きたい」と言ってました。
一方僕は、自分がなにをしたいかわからずに、休学し始めたばかりでした。
東北で行くとき、「精一杯自分のできることをする」と心に決めていましたが、
「これがやりたい」と、ひとつに決めることはまだできていませんでした。
だからこそ、「酪農」をすると決め、
岩手の山奥の牧場で何年間と住み込みで働いている。
その姿に、ものすごく刺激を受けました。
まだ、僕はこうなれてないけど、
いつかは、いや、できるだけ早くに、こうなりたいなと、思いました。
1年間、東北で活動をやり遂げられたのも、
ここでの出会いがあったからだと思っています。
牧場を開くまで、一歩ずつ
島崎さん。
いまは、山北町で牧場を開くための準備をしています。
去年の夏に、4年半いた「なかほら牧場」を卒業し、
山北町に拠点を移しました。
「牧場を開く」と言っても、実は普通の牧場ではありません。
いまの日本の酪農は、ほとんどが牛舎飼いのなかで、
「山地酪農」を志しています。
それは、24時間365日の自然放牧、餌は輸入穀物飼料でなく自生の野シバ。
経済性とか合理性よりも、なにより牛をしあわせを考えた酪農の姿です。
だからこそ、
地域との関係性を築き、
広大な土地を借り、
半ば放置された土地の植生を整え、
搾乳設備を新たにつくり、
そのために、排水設備やら、殺菌設備を準備し、
やっと牛を放牧する。
そこからやっと搾乳ができるのだけど、
そうやってできた牛乳が、既存の価格と同じであるはずはなく、
価格的には高い牛乳を、
自分でやっていることの価値を伝え、
新たに販路を開拓していかなければいけない。
そんな気が遠くなるような志を実現できるよう、
一歩踏み出したところなのです。
写真中央部。草の茂る黄緑の2部分が、放牧予定地。来年の春には、牛を放つための準備を、いまは地道に。
放牧地から西を望めば、富士山が見える。この日は雲がかかって見えにくいけれど...。
勇気をもらえる存在。そんなひとに僕もなりたい。
勇気をもらいます。本当に。
臆してしまいそうな、先行きの見えない志を、
それでも一歩踏み出している姿に。
東北で出会ったときもそうですが、
また、実際にこれから牧場になるであろう場所を見せてもらって、
いろんな壁がありながら進んでいる話を聞いて、
改めて、僕も自分の道を進もうと、勇気をもらいました。
そして、僕ももらってばかりでなく、
自分の行動や、姿や、志で、
勇気をあたえられる存在になりたいなと思います。
やはり、志を追うひとはかっこいいです。
こちらのFacebookページで、牧場を開くまでの道のりを発信されてます。
よければフォローしてみてください。
『山地酪農を始めます@山北町』
https://www.facebook.com/yamachirakunou.yamakita/
僕もそんな人になれるように。
精進、精進。
つばさ