つばさの軌跡

京大卒。新卒の2018年春、鳥取県智頭町に移住し、社員2名の林業会社に就職。林業家を志す。働くこと、食べること、寝ること、話すこと、住むこと...。自分の人生の時間を分けることなく、暮らしの所作、その一つ一つに丁寧に向き合って、精一杯生き抜くことが目標。

誰かを助けるために、まず自分の足で立とう。ずっとじゃなくていいから。

あまり感情を表に出すタイプではないけれど、

「人」というのが、結構好きで、

特に、いままで僕と出会い、

関わった友人、先輩、後輩、みんな、

少しでも明るく生きていてほしいなと思うし、

逆に、ネガティブになったり、

悪いことが続いて、

どうしようもなく、

動けなくなってしまったときには、

いつでも話を聞くし、

お金が必要なら、できるぶんまで協力するし、

できることがあればなんでもしたい。

そんな風に思っている。

 

ただ、そうは思っていても、

実際に、僕ができることなんて、

ほんのちょっとか、

まったくないか、

どっちかだ。

 

家族関係で悩んでいた人がいる。

うつで苦しんでた人がいる。

好きな友だちに「死のうかな」と相談された。

 

なにができるかと、

必死で考えるけれど、

その人の気持ちもわからず、

どうしたら解決するのか、

すぐに答えなんて出てくるわけがなくて、

「うん、うん」って、

話だけは、一生懸命聞きながら、

なにも言えずに、

最後に「僕にできることあったら、なんでも言って」

と、伝えて別れるのだけれど、

それから何かを、お願いされることはない。

 

 

まぁ、自分に置き換えてみれば、

すぐに、多少なりとも、理解できる。

自分が悩んでいるとき、

どうしようもなく、苦しいときに、

他の誰かができることなんて、

きっと思い当たらないだろうし、

たとえあっても、

それを頼めるのは、

本当に気を許せる人にだけだろう。

人になにかを頼むのなんて、

とてもじゃないけど、

恐ろしくて、申し訳ない。

 

 

だからね。

きっと、ほとんどのことは、

自分のことは、自分でなんとかしていくしか

ないんだと思う。

たまたま、タイミングが合って、

手を添えることができるときが、

あるかもしれないけれど、

いつもそんなことがあるわけじゃなくて、

自分で向き合って、

自分で一歩ずつ歩いていくしか

ないんだと思う。

 

 

だけどね。

そう思う一方で、

もし、そんなタイミングがあったら、

僕ができることを、

精いっぱい、しようと思うのです。

 

 

なんだか、他の人に伝わるか、わからないけれど、

僕が、山で仕事をして、

身の回りの暮らしに向き合って、

田舎で自然を強く感じながら、

それらをたのしく生き抜こうと、

いま、ここで暮らしているのは、

僕の知ってる誰かが、

悪いことが重なって、

どうしようもなくなってるときに、

逃げる場所というか、

避難できるところを、

どうにかしてつくっておいて、

もしそんなタイミングに出会うことができたら、

いつでも来ていいよ、

と、言えるようになりたいのかもしれないです。

 

 

そんな、あるかもわからないときのために、

やっているの?と、思われるかもしれないですが、

いつまでも、僕のこころに

焼き付いて消えないのは、

逃げ場のない人たちで、

なんとかしたいなと、

奥底で、ずっと思っているのかもしれないです。

 

だから、僕は、

いつでも誰かが来ていいように、

まずは、僕が、僕自身の足でしっかり立って、

たのしく生きていたいなぁと思うのです。

 

なにかあったら、

あるいは、なにもなくても、

いつでも、来てください。

もちろん、僕もふらふらしてしまう日も、

動けなくなっちゃう日もあるけれど、

そのときは、お返しに、少しだけ、

逃げ込ませてください。

 

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つばさ