つばさの軌跡

京大卒。新卒の2018年春、鳥取県智頭町に移住し、社員2名の林業会社に就職。林業家を志す。働くこと、食べること、寝ること、話すこと、住むこと...。自分の人生の時間を分けることなく、暮らしの所作、その一つ一つに丁寧に向き合って、精一杯生き抜くことが目標。

やりたいことが見つからない人へ。

・就活に違和感を覚える人へ

・都会での生活に疲れた人へ

・やりたいことが見つからない人へ

・生きている実感が湧かない人へ

 

僭越ながら、僕の就活記を。(長い)

僕の人生が、一番変わった瞬間です。

tsubasakato.amebaownd.com

 

久しく、筆が走る日。

---

2015年、秋。ちょうど2年半前か。

僕は、大学3回生。

「就職」が、現実に、目の前に、迫っていた。

その迫っている感覚に焦っていた。

 

大学3回生の夏。

いくつかサマーインターンを受けた。

ボロボロだった。

GDの「解き方」に嫌気が指していたし、

面接では、簡潔にしゃべることができない。

インターン本番では、

チームの人と仲良くやれなかった。

プライドが邪魔をした。

自分のことばかり考えていた。

相手より、優れていたかった。

 

一番きつかったのは、就きたい職がなかった。

とりあえずコンサルと人材を受けていた。

コンサルなら性格に合うかなと。

人材で、人の成長に関わるのも悪くないなと。

それぐらいだった。

 

秋。ふと気づいた。

「就活」ばかりしていると、基本都会に行くことになる。

僕は、都会で住むのは嫌だった。

人混みが苦手だった。

東京に行くのが嫌で、京都の大学を選んだ。

でも、なぜ僕は、就職で都会へ行こうとしてるのか。

疑問に感じ始めた。

 

長野へ帰ろうと思った。

就活サイトで「勤務地:長野」で調べたら。

驚いた。

地銀、福祉介護、農業、精密機械。

限られた職種しかなかった。

同じサイト上で見たら、都会の仕事の方が楽しそうだった。

「長野へ帰るなら、僕はこの中から仕事を選ぶのか…?」

失礼な話だが、その時はそう感じた。

 

「起業しよう」

そう思い立った。

長野でおもしろい仕事がないならば、創ればいい。

圧倒的に狭い視野だが、そう思った。

けれど、「起業しよう」で起業できるものではない。

具体的に何をするのか。想像がつかない。

「ならば、地方でおもしろいことをしている人に会いに行こう」

こうして、僕の地域巡りが始まる。

 

講演を聞きに行った。

ワークショップに参加した。

地域活性化合宿に参加した。

「独立準備中」と書いた名刺を作って、

とにかく人に会って回った。

 

こうするうちに出逢った人がいる。

東北食べる通信編集長・高橋博之さんだ。

たまたまBOOKOFFで手に取った本。

それが前著『だから僕は農家をスターにする』

読んで、感動した。

いまの自分を書いているかのようだった。

現代に生きる人々の闇を、明確に、そして理論的に指摘し、

現代が失ったものが、地方の農家・漁師にはある。

だからこそ「都市と地方をかきまぜる」のだ、と。

 

現代に生きる人々の闇。

それは「生きる実感」の喪失。

これだけ豊かになった社会で、なぜ「生」を感じられないか。

原因は、消費社会にある。

あらゆる財やサービスが「商品化」された資本主義社会。

お金を払って、その対価を受け取る。

この「消費」を通して、多くの現代人の生活は成り立つ。

この時、人々は「お客様」になる。

自分で手を加えず、頭も使わずに、ただ享受する。

生産側の事情を想像することもなく、

支払った貨幣と同価値の商品を要求する。

これが当たり前になると、想像すらできなくなる。

消費者の欲望は大きくなり続け、

「もっと便利なもの」を生産側に要求し続ける。

 

この構造が、日本全体を覆う。

食だけではない。

政治、教育、医療、福祉、まちづくり…。

あらゆる局面で「お客様」となった人々は、

その分野における課題に、自ら関わろうとはしない。

ただ、要求するのみだ。

課題の「当事者」にならない、現代の人々。

しかしこの時、「生きる実感」など湧くだろうか。

リアリティとは、自ら動き、考え、手を加えた結果でしか

得られないのではないだろうか。

 

著者は、国民みんなが観客席から批判する状況を、

「観客民主主義」と表現し、観客一人一人に

「グラウンドに降りる」ように訴えた。

消費者のままいるのでなく、当事者になって、

自らプレーしよう、ということだ。

 

---

僕も「消費」するばかりだった。

少なくとも、当事者になることはなかった。

それは、面倒だから。ずっと避けてきた。

でも、それが自分を苦しめていた。

だからこそ、現場に行きたいと切に願った。

 

2016年、春。

僕は、休学をした。

著者が代表を務めるNPO(東北食べる通信)にて、

1年間のインターンをしていた。

 

初めて出逢ったとき、その熱量に圧倒された。

ひとつひとつの言葉に共感し、

一心不乱に聞き続け、メモを取り続、

2時間があっという間だった。

心が熱くなって、

その場で「インターンしてませんか?」と聞いていた。

その半年後には、僕は東北へ行くことになる。

 

そこでの出逢い、経験、思考、発見、感動。

それが僕の進む道を、大きく変える。

農家・漁師の方々と出逢い、話を聞き、

自分の手で、自分の人生を築く姿がかっこよかった。

頭で考えるだけでなく、身体で感じたことを大切にしたい。

そう思った僕は、いま林業の道へ進んでいる。

 

f:id:tsubasakato:20180325230901j:plain

土と海。現場を回った1年間。

---

 

昨日の「The Life Book」第1弾。

『都市と地方をかきまぜる』

その補足のようなもの。この本との出逢いを。

tsubasakato.amebaownd.com

「The Life Book」第一弾:『都市と地方をかきまぜる』

人生を創る、本との出逢い「The Life Book」

第一弾を更新しました。

tsubasakato.amebaownd.com

 

「最高の一冊を選ぶなら、どの本か」と聞かれたら、

僕はこの本を選びます。

僕の思考の源泉は、ここから来ていて、

僕が林業の道を志したのは、この著者に出会ったからです。

 

「やりたいことが見つからない」

「生きる実感が湧かない」

「日々頑張っているけれど、何かもやもやする」

 

そんな人に読んでほしい。

僕と同年代の人たち、できればみんなに読んでほしい。

社会に出て、働いて、少し疲れてきた人に読んでほしい。

この本に出会った時の僕が、そうだったから。

 

---

約2年半前、都会への就活が嫌になって、地方に行きたくなって、

でも何したらいいかわからないし、

何がしたいのかもわからないし、

そもそもなんで都会が嫌なのかわからないし、

地方に何があるかもわからないし。

とにかくわからないことだらけで、知識も経験もなくて、

このままじゃダメだ、とだけ漠然と感じていた時期。

そんな時にたまたま出会って、講演を聞いていたら、

あっという間に引き込まれて、2時間メモの取りっぱなしで、

それでも書ききれなくて、聞き終わった後は心が熱くなって、

その場で「インターンとかしてませんか?」って聞いて、

そのまま休学して、1年間東北で生活することになった。

それが、僕の人生を変えるきっかけになった。

そんな出逢いでした。

 

頭で考えて、悩んでいるばかりでなく、

現場へ行って、身体で感じたことを大切に。

社会を批判してばかりいても、何も変わらない。

皆が「個人」となった現代社会では、皆が共犯者なのだから。

自分で現場に行き、経験を重ね、共感し、参加すること。

課題を解決する側に回ること。

それをしたくて、京大を出て、森へ行き、

自分の暮らしを創ることを決意しました。

 

単なる「地方創生」論などではなく、

いまを生きること。生き抜くこと。

その本質に言及した本です。

タイトルは『都市と地方をかきまぜる』

 

詳しくは、下記のサイトを覗いてみてください。

tsubasakato.amebaownd.com

本は視点、本棚は世界観 【新規事業、始めます】

新規事業ってほどの規模じゃないかもだけど。新たな挑戦を。

「シェア本棚」事業、始めます。

そのために、ついに個人サイトを立ち上げました。

https://tsubasakato.amebaownd.com/

 

シェア本棚に懸ける想い

「本は視点、本棚は世界観」

同じ本を読んでも、人それぞれ感じ方は違う。

誰かが悲しむ本で、誰かが笑うかもしれない。

誰かが怒る本で、誰かが感動するかもしれない。

誰かがつまらないと言う本で、誰かが夢中になるかもしれない。

本は、筆者が描く世界の見方だ。視点だ。切り口だ。

読者は筆者の視点を借りて、世界を見る。

そして、それぞれに、それぞれの感情を抱く。

それは、十人十色。

 

そうして積み重なった僕の本棚は、僕の共感する本に溢れている。

多くの視点が集まった本棚。それはそのまま包括的な世界観となる。

本棚は、僕の世界を映す鏡だ。

https://tsubasakato.amebaownd.com/pages/1695015/concept

------------------------

f:id:tsubasakato:20180315191913j:plain

サイトのホーム画面。

 

僕の思考、その多くはたくさんの本でできていて、

本そのものが、僕の世界観を表す。

それぐらい、本の存在は大きい。

 

人生の節目には、一冊の本があった。

あの時、あの場所で、あの本を読んでいなかったら、

僕はいま、ここにはいない。

だから、本は、未来を創るのだと思う。

 

偶然のことだけれど、しかし振り返れば必然だと感じられる出逢い。

それが「縁」なのだろう。

人との出逢いも縁だけれど、本との出逢いもまた同じ。

運命のような縁を願って、僕の本棚を公開します。

タイトルは『The Life Book』

人生を変える本。人生を創る本。

その出逢いが、一つでも生まれますように。

https://tsubasakato.amebaownd.com/

 

f:id:tsubasakato:20180315192058j:plain

コンセプトのページ。魂込めて書きました。ここだけでも、ぜひ。

 

まずは、25冊の本を入れました。

僕の大好きな本で、全部自分の言葉で魅力を語れます。

まだ、レビューは書いていないけれど、

見るだけでも楽しいと思います。

これから一冊ずつ、更新していくので

よかったら楽しみにしてください。

https://tsubasakato.amebaownd.com/

 

f:id:tsubasakato:20180315191945j:plain

ブックリストの画面。全部好きな本で、見ていると自分でわくわくしてくる。

------------------------

 

「読書家」という仕事

それからもう一つ目指すのは「読書」による一定の収入。

絵が好きな人は画家、文章を書くのが好きな人は作家という職業があるけれど、

読書が好きな人は、それを職にはできていない。

趣味の範疇で終わってしまっている。

けれど、本をたくさん読んだ人は、

その世界観を売ることで生活の糧の一部にできないか。

そんな挑戦もあります。

https://ameblo.jp/nishino-akihiro/entry-12357480019.html

(これはキングコング西野さんの受け売りです笑)

 

だから、HPからAmazonへ飛んで、そこから本を買うと、

3%分(何十円か笑)だけ僕に入る仕組みになってます。

微々たるものだけど、これも一つの挑戦。

自分の世界観に、それだけの価値があるのか。

それをどれだけ共感してもらえるか。

なので、もしいいなと共感してくれることがあれば、

よかったらここから買ってみてください。

------------------------

 

規模は小さな挑戦かもしれないけれど、

僕にとっては、自分の考えを自分一人で形にして、

世の中に出す、ドキドキな挑戦です。

どんな意見でも、ぜひ聞かせてください。

それが僕を大きくしてくれます。

よろしくお願いします_(._.)_

 

つばさ