つばさの軌跡

京大卒。新卒の2018年春、鳥取県智頭町に移住し、社員2名の林業会社に就職。林業家を志す。働くこと、食べること、寝ること、話すこと、住むこと...。自分の人生の時間を分けることなく、暮らしの所作、その一つ一つに丁寧に向き合って、精一杯生き抜くことが目標。

身の丈にあった成長

仕事が始まりました。

 

ただ「林業」と言っても、

いろんな工程があります。

 

「木を伐って、運ぶ」

 

言ってしまえば、それだけなのですが、

それには、

・山主との交渉(木は、他人の資産)

・作業道づくり(運搬用の機械が山の中に入れないと運べない)

・伐倒(木を伐る)

・枝払い(枝を全部切り落とす。トラックにうまく乗らないため)

・集材(山の斜面から作業道へ木を引っ張ってきます)

・造材(木の用途に合わせて、採寸して丸太を切る)

・運搬(トラック等に乗せて、下界へ)

 

(ざっくり言っても)これだけの工程が必要です。

 

なぜか。

その一つ、大きな理由は、木は「デカい」こと。

伐った木を一本、道へ引っ張って、

トラックに乗せるだけでも、一仕事。

僕も、林業始めるまでは、そんなこと考えもしなかったですが。

 

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 何にもない場所に、道を想像し、創造する。林業は空間デザイン。壊れない道を付けるには、土壌、水の流れ、風、勾配、集材効率など、考えることが無限にある。だけれども、それが最高におもしろい。

 

でも当たり前だけど、

あんな大きなモノを扱っていたら、一つのミスが命取りになる。

 

実際、林業労働災害発生率(千人率)は、

全産業のなかで最も高く、31.2

全産業の平均は、2.2

鉱業は9.2、建設業で4.5

林業だけが、圧倒的に高い。

http://www.rinya.maff.go.jp/j/routai/anzen/iti.html

 

自分の怪我も気をつけなきゃいけないけれど、

それ以上にも気をつけるのが、仲間のこと。

仲間への事故は、反省してどうこうなるものじゃない。

「ミスしてしまいました」じゃ許されない。

 

だからこそ、

ちゃんと自分のできることと、できないことを、

明確に言う必要がある。

見栄を張ったり、無理なんかしちゃいけない。

そんなことしてミスしたら、

取り返しのつかないことになる。

 

まず、自分に何ができて、何ができないのか。

それを、しっかり見極めること。

それから、その中で最大限、できることをしっかりやる。

山仕事の第一歩は、安全第一。健康第一

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背伸びなんて、できないなぁ。

 

まだまだできないことだらけですが、

できることを一つずつ。

精進します。

 

つばさ